キタタンこと北丹沢12時間山岳耐久レースに初めて出場してきました。走行距離44.24km、高低差1,143m、累積標高差2,900m、加えてかつては日本三大山岳耐久レースの一つとも呼ばれたハードなレース。10月に控えた、これもまた初出場予定のハセツネCUPの前哨戦として、過酷なレースを体験し、ロングトレイルへの耐性をつけておく事を目的にエントリーしました。

会場入り

昨年完走者やフルマラソン上位記録者は白ゼッケンで6:30スタート。一方が、初出場の私はピンクゼッケンで7:00スタート。前泊せずに当日車で会場入りすることにしましたが、遅くなると会場までバス移動となる離れた駐車場に誘導されてしまう可能性がある為、早めの会場入りを目指して前日19:30には就寝、1:30に起床し、2:30に自宅を出発しました。4:00少し過ぎに会場に到着するころには既に多くの車が列をなしていましたが、スタート地点まで徒歩圏内のキャンプ場に停めることが出来ました。

レース前

スタート時点での気温は既に25℃を越えており、最高気温が33℃程度まで上がる予報。運営側も、十分な熱中症対策と、危ないと感じたらリタイアする勇気の必要性を再三説いていました。第二チェックポイントを過ぎた後は、救助も困難になるとのこと。暑さが苦手な上に、初めての夏のレースということもあって、身の引き締まる思いでスタートを迎えるのでした。

レース展開

レースプランとしては前半に心拍数を出来るだけAT値以下に抑えるよう注意し、後半まで脚を残す作戦。 登山口からの渋滞を避けるために突っ込む人もいましたが、それに惑わされる事なくマイペースで入るよう意識しました。

スタート直後の登りの後、約8kmのなだらかな下りのロードを経て、登山口となる立石建設に着いた時点で約90分。大量に汗はかいていたものの、さほど息も上がらず、まずまずのペースといったところ。ここから県境尾根分岐まで約800m、第1の長い登りが始まります。

 

このあたりから噂に聞いていた渋滞が発生しますが、個人的には体力を温存できる適度なペースで、進まないストレスを感じることはありませんでした。鐘撞山を過ぎて高度が上がるにつれ暑さも和らぎ、県境尾根分岐に辿り着く頃には涼しい程になり、この頃はまだ快適さを感じるぐらいの余裕があります。wp-1467886928167.jpeg

ピークを過ぎ下りに入っても渋滞は続いていた為、好きな下りで一気に駆け下りるということは出来ませんでしたが、ここもでもはやる気持ちを落ち着かせながら流れに任せて淡々と下っていくのでした。第1関門の神ノ川ヒュッテに到着したのはスタートから3:20弱。これもまずまずのぺース、というかもしかしたら7時間台も行けちゃうんじゃないかという欲も出てきてしまったぐらい。エイドで頭から水をかぶって暑さで火照った体を冷やし、フラスクに水を補給し、バナナとキュウリ一本ずつ食べてから、休憩もそこそこにゆっくりと歩き出します。

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次は日陰沢源頭まで約400mの登り。県境尾根分岐と姫次の大きな登りにばかりに意識が行き、ここはほぼノーマークでしたが、この登りがキツかったです。思いの外急勾配で、階段の一段一段が高く、渋滞も解消されつつありそれなりなリズムよく進んでいくため、脚にダメージが蓄積されていきます。登りきった時にはとうとう大腿四頭筋が吊りそうになって、この日初めてコース脇に立ち止まって休憩を取ることになりました。

ここからは第二関門まで約9km登りきったなだらかな下りのロードが続きます。この区間はゆっくりとジョグをしながら姫次の登りに備えて体力をセーブするつもりでいましたが、12時近くなり気温も急上昇、またロードに出たことで遮るものがない中、陽の光が容赦なく照りつけてきます。加えて、舗装されていない道が多いため、ゴツゴツとした石ころが足裏にダメージを与え、上から下からとじわじわと体力が奪われていってしまいました。

wp-1467886979562.jpegヘロヘロになりながらも第二関門に到着。タイムはスタートから5時間弱。制限時間まで1時間以上の余裕をもって到着し、何とか完走の可能性が見えてきたもののこの時点で姫次を攻めていく元気は残っておらず、ここからは永遠にも感じるピークまでの長い道のりを、ぜーぜーはーはー、ひーこらひーこら言いながら、這うようにして登って行くことになります。なるほど、ゾンビ状態とはこの事をいうのか。そして回りを見渡せば先を譲り合う、同じようなゾンビ達。この時これがキタタンの過酷さかと思い知らされました。

やっとの思い出姫次にたどり着くと既にスタートから7:30経過。この登りだけで2時間半もかかったことになります。袖平山手前あたりでハイドレーションの水がなくなり、途中から吐き気催すぐらいの状態が続いていましたが、姫次では予想外の私設エイドに助けられました。コップたっぷりの水を一気に流し込む。渇いた体に冷たい水が染み渡る。これほど水を美味しく感じたことは今までなかったでしょう。正に恵みの水でした。

ストレッチをしながら呼吸を整えると徐々に体力は回復。残り9km。後は下るだけ。とっておきのVespa Hyperを注入し、ゴール目指して気合いを入れ直します。得意の下りということもあって、何人もごぼう抜きしながらほぼノンストップで下っていきました(当然抜く時の安全性には十分配慮します)。この疾走感と爽快感。これだからトレイルはやめられないですね。

高度が下がるにつれ増す暑さに加えノンストップの下りによる筋肉疲労、さらには補給不足によるハンガーノック気味になってしまったこともあり、平丸手前あたりからはフラフラの状態になってしまいましたが、なんとか8:35程でゴールし、目標を達成することができました。

こんなに辛いレースだったにもかかわらず、また来年も出たいと思っている自分がいます。やっぱり根がドMなんでしょうかねえ。UTMFも本気で目指してみたくなってきましたが、まずはハセツネ、完走できるようこの夏しっかりとトレーニングを積んでいきたいと思います。

参考

  •  初めてのレースで試走もできなかったのですが、ブログ「Because it’s there」さんがGoogle Earthで作成したバーチャルツアーのお陰で、事前にしっかりとイメージトレーニングを繰り返すことができ、本当に助かりました。
  •  とにかく完走することを最低限の目標としていましたが、一応目標タイムも設定。ブログ「てきとーに走ったりする日記 」さんが、ハセツネ30KとハセツネCUP、ハセツネCUPとキタタンのタイムの相関関係を記事にまとめて頂いていたので参考にさせて頂きました。先日出場したハセツネ30Kのタイムを元にハセツネの目標タイムを設定し、そこから今回のキタタンの目標タイムはざっくりと8時間台に設定。

装備

  • シューズ: Montrail Muntain Masochist III
  • ウェ ア:Adidas Tech Fit Cill, finetrackパワーメッシュ, The North Face Flyweight Racing Short, Skins A400ハーフタイツ, Skins A400パワーカーフ, Tabio トレイルラン五本指ショートソックス
  • ザック: Salomon ADVANCED SKIN 12 SET
  • 補 給:水1.5L, GREEN DA・KA・RA 1L (500mlソフトフラスク x 2), Honey stinger アサイー x 4 +レモン果汁(150mlソフトフラスク x 1),ミックスナッツ + マーブルチョコ(2袋), アミノフライト x 4, mag-on x 2, 芍薬甘草湯 x 1, Vespa Hyper x 1
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